中古品の販売、「古物商」だけで始めていませんか?見落としがちな許認可と安全な調べ方
中古品の売買ビジネスを始めるとき、多くの方がまず取得するのが「古物商許可(古物営業許可)」です。
メルカリやヤフオク、自社ECサイト、実店舗など販路を問わず必須となるため、ご存じの方も多いでしょう。
しかし、扱う商品によっては「古物商許可だけでは不十分で、別の手続きも必要になる」ケースが多々あります。
「古物商を取ったから大丈夫」と思い込んでいると、実は他の必要な手続きを見落としていて、知らず知らずのうちに法令違反となってしまうリスクがあります。
古物営業許可以外にも手続きが必要な代表例
例えば、安全基準や衛生面が重視されるベビー・キッズ用品では、古物営業法以外の法令も関わってきます。
- 中古のベビーおもちゃ
乳幼児向け製品の一部には「子供PSCマーク」の表示が義務付けられています。
子供PSCマークがない中古のベビーおもちゃを販売する場合、経済産業省などへの「子供用特定製品例外承認申請」などの手続きが必要になります。 - ベビー用ヘルスケア製品
ベビー用ヘルスケア製品の一部は都道府県への「管理医療機器販売業の届出」が必要になる場合があります。
これらはあくまで一例に過ぎず、子供用食器やベッドガードなど、商材ごとに確認すべき法令や安全基準が存在します。
知らずに販売を続けると、法令違反となってしまうリスクがあります。
「医療機器」と聞くと、病院で使う機器をイメージしがちですが、実は「体温計」「コンタクトレンズ」「家庭用マッサージ器」「鼻吸い器」など、身近で使うものの中にも医療機器がたくさんあるのです。
(一部、仕様や効果表示により医療機器に該当しないものもあります。)
まずは「取扱製品」から必要な許認可を洗い出す
中古品ビジネスを安全に始めるためには、「古物商(古物営業許可)」を取れば完璧という訳ではありません。
「自分が扱っている商品には、古物商(古物営業許可)以外にどんな手続きが必要なのか」を個別に洗い出す作業が欠かせません。
そのための手軽な情報収集の手段として、最近ではAIを活用して大まかな規制を調べる方も増えています。
概要をすばやく把握する手段としては非常に有用です。
AIリサーチ時に知っておきたい2つの注意点
ただし、AI等のツールや一般的なネット検索で調べる際には、次の2点に注意が必要です。
- 最新・将来の法改正に関する情報が薄い・誤っている場合がある
多くのAIで採用されている大規模言語モデル(LLM)の特性上、古くからある法律の情報は豊富ですが、直近の法改正やこれから施行される新規制については情報が不足していたり、不正確な回答が出力されたりすることがあります。 - 自治体ごとの「ローカルルール」を網羅しきれない
例えば管理医療機器の届出は各都道府県に対して行いますが、自治体によって提出書類やフォーマット、運用基準が若干異なります。一般的な検索やAIでは、こうした地域差まで正確に反映されないケースがあります。
確実な対策は「一次情報」にあたることです。
思わぬ法令違反を防ぐためには、AIやまとめサイトの情報を鵜呑みにせず、必ず「法令の原文」や「官公庁・自治体が発信している一次情報」と突き合わせて確認することが重要です。
一次情報の確認が難しいときは、専門家の活用も選択肢に
とはいえ、一次情報の確認は意外と骨が折れます。
難解な法律用語が並ぶ原文を読み解いたり、自治体ごとの細かい要件を一つひとつ確認していくのは、多忙な経営者様にとって大きな負担となります。
例えば、前述の子供用特定製品例外承認申請の場合、経済産業省の手引きで84ページ、解釈通知で88ページあります。
それ以外にもパンフレットやFAQなどを読まなくては実務に落とし込めないところがあったりします。

仕入れや販売など、本業が順調であるほど一次情報の確認に割ける時間は限られてくるはずです。
「自社の取扱商品に届出漏れがないか不安」「新しい商材を扱う前に許認可を整理したい」という場合は、行政手続きの専門家である行政書士への相談もひとつの手段です。
当事務所では、現在の取扱商品リストをもとに古物商(古物営業許可)以外の必要手続きを調査・サポートしております。
取扱商品の法規制に少しでも不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
