知らずにやるのは危険!検疫所での事前相談で食品輸入の失敗を防ぐ
食品を輸入するとき、最初の大きなハードルとなるのが「検疫所での事前相談」です。
食品の輸入には、厚生労働省(検疫所)への「食品等輸入届出書」の提出と審査が必要で、審査過程では必要に応じて検査が求められることもあります。
出たとこ勝負で輸入してしまうと、空港・港でのコスト(デマレージ・ディテンションなど)がかさんだり、通関が長引いて商機を逃すおそれもあります。
最悪の場合、輸入できずに廃棄になることも…。 注意したい空港・港でのコストについてモタモタ厳禁!フリータイム・デマレージ・ディテンションとは?こうしたリスクを防ぐためにも、輸入前(発送前)に検疫所に事前相談しておくことがとても重要です。
検疫所での事前相談とは?
食品の輸入を行う際は、貨物到着後に厚生労働省(検疫所)へ「食品等輸入届出書」を提出する必要があります。
この届出内容に基づいて、検疫所が食品の安全性を審査・必要に応じて検査します。
事前相談は 「届出や検査で問題になる前に、安全性や手続きを確認する」ための仕組み です。
相談は無料・予約制で、全国の検疫所に設置された「輸入相談窓口」で行えます。

いつ相談したらいい?
輸入したい品目が決まり、輸入可否を確認できたら、なるべく早く相談日程を調整しましょう
場所にもよりますが、相談窓口は混雑しており、予約が取りづらいこともあります。
また、7日以内に到着予定の場合は、相談できません。
相談を希望する場合は余裕をもって早めに予約を入れることをお勧めします。
どこに相談したらいい?
基本は、営業所がある地域を管轄する検疫所の輸入相談窓口に相談すると良いでしょう。
複数の港・空港を利用する場合でも、まずは本社所在地の窓口に連絡するとスムーズです。
何を持っていったらいい?
相談の品目ごとに持っていくべき書類は異なります。
検疫所のウェブサイトを見ながら、必要書類をリストアップし、それぞれの書類を集めて準備します。
代表的なものは以下のような書類です。
- インボイス(仕入明細書)
- パッキングリスト(梱包明細書)
- 食品等輸入届出書(ドラフトでOK)
- 商品の成分・材質・仕様が分かる資料(原材料表、製造工程表、写真やパンフレットなど)
- 製造者の情報が分かる資料
品目ごとに必要書類が異なるため、事前に管轄検疫所のウェブサイトで確認しながら書類を揃えましょう。
専門家の活用もおすすめです
検疫所への事前相談は、その後の輸入手続きの成否を左右する重要なステップです。
ただし、上手に活用するには、関連法令や制度に関する知識も不可欠です。
丸投げで質問することはできないため、輸入者自身が製品情報や関連法令を整理して臨む必要があります。
そのため、事前に準備を整えるサポートを専門家に依頼するのも一つの選択肢です。
当事務所では、検疫所への事前相談の準備・同行をはじめ、次のようなサポートを行っています。
- 関連法令の確認
- 検疫所の輸入相談窓口への同行
- 質問内容の整理や根拠法令の調査
- インボイス・パッキングリストの作成
- 食品等輸入届出書の作成・提出
「初めてで不安」「まずは話を聞いてほしい」など、どんな段階からでもご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。
